実際にはどう使う?Kintoneの活用法を徹底解説!

 様々な会社で叫ばれる効率化の課題。特に大量に事務業務を抱える企業において、いかに業務効率化できるかは経営状況に直結する最重要課題になることもあります。

 効率化を推進するためにシステム導入を検討する会社も多いかと思います。しかし、なかなか取り組みたい効率化にマッチしたシステムというのは少ないのではないでしょうか?またはマッチしたとしても、非常に高額であった場合には、導入の踏ん切りがつかず、せっかく選定したのに見送りになることも・・・。

 今回は筆者の会社でも利用中のサイボウズ社のサービス「Kintone(キントーン)」について徹底解説していきたいと思います。Kintoneは、今や大企業でも利用が促進されており、現在大注目のシステムです。

効率化できる・したい事務業務

 最近よく話題に上がるDX(デジタルトランスフォーメーション)、は事務業務を効率化する上で切り離せない取り組みです。ほとんどの効率化を考える場合、その業務をDX化しシステムで解決する方法を取ります。

 業務課題の効率化を推進していくためのシステムを導入するために、まず最初に考えたいのが、どんな業務があるか考えていくことが大切となります。

そこで、まずは一般的な事務業務とその課題を挙げていきたいと思います。

  • 求人があった場合の進捗管理をしたい
  • 新規受注があった場合の進捗管理がしたい
  • 様々な経営状況を見える化し、経営判断につなげたい
  • 車両などの物品管理が難しくなってきた
  • ペーパーレス化を推進したい
  • 申請書の承認に時間がかかる

 ほとんどの企業で、似たような課題があるのではないでしょうか。そんな時、それぞれ個別に解決するシステムを導入した場合、高コストとなったり、また、逆に多数のシステム管理をする必要が出てきたりすることで「導入したのに活用できない」といった問題が発生します。

 そんな時にお勧めしたいのが「Kintone」です。同様の課題を抱えている方は、ぜひこの記事をお読みになり、Kintoneの導入をご検討ください。

Kintoneってどんなシステム?

 Kintoneは開発の知識がなくても、最短3分で業務アプリの作成が可能なクラウド型業務アプリの開発プラットフォームです。案件管理や進捗管理、日報管理などのアプリが、ノンプログラミングで作成することができます。また、登録した情報は複数人で共有でき、目的に応じてデータを抽出し集計することも可能です。

 基本的には、ドラッグアンドドロップの操作だけでアプリを作成できるので、システム担当者だけでなく、業務担当者が必要に応じてアプリを作成することができます。改善の必要があればすぐに修正でき、より業務に即したアプリの運用を行うことができます。

 これまではExcelで作成したデータをメールやローカル環境でフォルダ共有するなどでファイル共有をしていましたが、Kinotneではデータの入力、集計、共有、コミュニケーションの全てを1つのツールで、しかもクラウド上で行うことができます。従来の方法ではデータを更新した際も、クラウドやファイルサーバに最新のデータをアップロードし忘れるなど、情報共有が円滑に行われないこともしばしば・・・。しかし、Kinotneはアクセスすれば最新のデータが確認でき、修正やコメント入力ができるので、効率的な情報共有と円滑なコミュニケーションが可能になります。

Kintoneで改善できる業務の具体例

 Kintoneで様々な機能があるのがわかりました。では、実際にKintoneで改善できる業務の具体例について、徹底解説していきたいと思います。ここでは筆者の会社で活用している方法の一部について紹介していきます。

人事管理システム

 筆者の会社では、毎週数件の求人応募があります。応募の都度、担当者が進捗管理しており、進捗はその担当者にその都度確認する必要がありました。しかし応募が増えるにつれ担当者一人の能力では管理することが難しくなり「現在この選考がどこまで進んでいるのか」「どういう状況なのか」をシステムで管理する必要がありました。そこで、Kintoneで人事管理アプリを作成し、クラウド上で状況管理をし、見える化を図りました。実際にKintoneで行う処理の流れを見ていきましょう。

  1. 求職者からの応募。Kintoneにて新規データ作成を行い受付を開始。氏名・年齢・紹介媒体などの基本情報を入力し、履歴書の送付依頼の欄にチェックをする。※求職者へ履歴書の郵送依頼も行う
  2. 履歴書が届き次第、履歴書をKintoneにアップし、選考メンバーにKintone上で履歴書登録通知が流れる。
  3. 選考メンバーは、Kintone上で通知を確認し履歴書を閲覧。書類選考を行い、通過であれば通過欄にチェックをする。不採用であれば不採用欄にチェックをつけ、受付完了とする。
  4. 担当者は通過欄チェックを確認後、面接日程を調整。
  5. 面接日決定後Kintone上で入力し、選考メンバーに通知が流れる。
  6. 選考メンバーは、Kintone上で通知を受け、面接日程を確認。面接を実施する。
  7. 選考メンバーは、採用決定であれば採用欄にチェック。不採用であれば不採用欄にチェックし、受付完了とする。
  8. 担当者は採用欄チェックを確認後、Kintone上の準備書類チェック項目に沿って入職者へ必要書類の事前案内をする。
  9. 入職日後、事前案内を行なった資料を受け取り、漏れがないかKintone上の項目にチェックを入れながら確認する。すべての項目がチェックされれば受付完了とする。

上記のような流れに沿って、Kintoneアプリを構成すれば、選考メンバーも現在の進捗状況が一目でわかり、また初めて対応する担当者も選考手順が把握できるため、迷うことなく業務に取り組むことができます。

企業にとって、人事業務は非常に大切な業務です。一つ不備で人財を取り逃がすのは避けたいところ。人事管理こそ、企業にとってとても大事な取り組みだからこそ、アプリ管理で業務徹底したいものです。

顧客管理システム

 筆者の会社では、日々新規顧客が流入する会社であり、新規顧客の受注までのフローを追う事は非常に重要な作業となります。また受注できなかった場合、その件数やなぜ受注に繋がらなかったのか、ということを分析する必要が大切です。こうした情報が、今後の新規顧客獲得へのアプローチにもつなげることができるのではないでしょうか。

 このような顧客管理についてもKintoneを活用しています。新規顧客からの連絡があった際、Kintoneに登録します。登録後は、プログラミング技術を活用し、Slackの指定チャンネルへ自動でその依頼内容が通知されるようにプログラミングされています。そのため、外出先であっても社内SNSのSlackにて、容易に顧客内容が確認することができ、新規顧客の状況を把握することができるのです。

経営分析BIツール

 Kintoneは経営状況を可視化するBIツールとしても活用ができます。簡易的に条件設定をすることが可能で、蓄積されたデータベースを分析グラフとして表示することができる。また、一度条件設定したグラフは設定保存する事が出来る為、何度もグラフを作成するといった手間は発生しません。

さらに新たなデータ蓄積があった場合にも、最新のデータが反映されたグラフを一瞬でチェックすることができます。経営の可視化により、企業の強みや弱みを把握し、未来の企業の方向性を決定する分析ツールとして活躍します。

車両管理システム

 Kintoneはデータベースを構築するだけではなく、企業の車両管理のような管理アプリケーションとしても使用することができます。筆者の会社では、車両管理システムとしてKintone内でノーコードでアプリ作成しています。

 車両使用時、職員にKintone内で使用登録してもらうことで、いつ誰がどの車両を使用し、いつ返却したか、などを記録してもらいます。鍵の紛失や、車両の破損を確認したときなど、誰が使用したのかわからず、解決に時間がかかる事も多々あるかと思います。そうした場合、企業の管理体制が問われるのです。

 また、車両の使用状況を分析することで、車両数の適正な数を把握する事ができます。月単位で確認し、日々全ての車両が稼働していれば車両数が足りない可能性があり、一度も稼働していない車両があれば、無駄な資産となっている車両があるかもしれません。車両は持っているだけでお金がかかるもの。だからこそしっかりとした管理を徹底したいものです。

申請書の承認申請ツール

 Kintoneでは、データベース構築気脳の他にも、職員別でアカウントを作成し、指定のアカウントに通知を送る機能を備えています。

 通知機能を応用し、一般的な会社で紙ベースやり取りする申請書などをペーパーレス化する事が可能です。現在運用中の申請書をベースに、Kitone上で機能を落とし込み、申請項目を作成します。そして、承認業務を行っていたアカウントを承認者に指定し、通知されるように設定をします。これだけで設定完了、後は運用を開始するだけです。しかもこの作業全てがノーコードで行う事ができます。

 当然外出先でも通知及び内容確認ができるため、承認までのスピードが格段に上がることでしょう。

まとめ

 いかがだったでしょうか。Kitoneはノーコードで多彩アプリケーションをその企業に合わせて作成することができます。

またプログラミング技術を応用することで、自由自在にアプリケーションを作り込むことができ、より便利なシステムに変貌する事が期待できるのです。

ぜひ皆様の会社でもKitoneを活用し、職員の業務効率化につなげていってみてはいかがでしょうか。

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