Claude Codeで医療・介護事務を自動化|任せる作業と任せない作業の線引き

Claude Codeで医療・介護事務を自動化|任せる作業と任せない作業の線引き

電子カルテ、レセプトコンピュータ、勤怠、給与、介護請求と、医療・介護の事務は複数のシステムの間でデータを写し、突き合わせる作業の連続です。Anthropic の Claude Code(クロード・コード)は、チャットで答えるだけでなく、パソコン上のファイルを読み書きし、スクリプトを実行して作業を進める「AIエージェント」型のツールです。この記事では、在宅医療の事務を実際に Claude Code で回している立場から、何ができて何をAIに任せないのか、運用ルールと始め方を整理します。機能は Anthropic の公式ドキュメント、医療情報の扱いは厚生労働省のガイドラインなどで確認した範囲で書いています。

この記事でわかること

  • チャット型AIとAIエージェント(Claude Code)の違い
  • APIとブラウザ自動操作の使い分け方
  • メモリとスキルで作業手順を育てていく考え方
  • AIに任せる作業・任せない作業の線引き表と運用ルール
  • 個人情報の扱いで確認すべき一次資料と、始めるときの手順

チャット型AIとAIエージェントは何が違うか

チャット型AIは、質問や指示に文章で答えるのが基本です。データを貼り付け、返ってきた答えを人が別のシステムへ写します。これに対して Claude Code の公式ドキュメントは、質問に答えて待つチャットボットと違い、ファイルを読み、コマンドを実行し、変更を加え、問題を自律的に解き進めるものだと説明しています。

動き方は「情報を集める」「行動する」「結果を確かめる」を繰り返す「エージェントループ」とされ、ファイル操作・検索・コマンド実行といったツール(道具)を使えることが、文章で答える以上の働きを可能にしていると説明されています。Anthropic の技術記事は、あらかじめ決めた手順でAIと道具をつなぐ「ワークフロー」と、AIが自分で手順と道具の使い方を決める「エージェント」を呼び分けています。

観点 チャット型AI AIエージェント(Claude Code)
動く場所 ブラウザやアプリの会話画面 自分のPC(ターミナル、IDE、デスクトップアプリ)。ブラウザから使うWeb版もある
扱う情報 人が貼り付けた文章やファイル 作業フォルダ内のファイル、コマンドの実行結果、接続した外部ツール
成果物と人の役割 回答の文章。人が毎回入力し、結果を写す 作成・修正したファイルや実行結果。人は目的と条件を伝え、変更内容と結果を確認する
向く仕事 文章の下書き、調べもの、考えの整理 複数のファイルやシステムをまたぐ集計・突合・書類作成
主なリスク 貼り付けた情報の扱い 上記に加え、操作の誤りがファイルや外部システムに及ぶこと

「自分で手を動かせる」ことは、誤りの影響範囲が広がることでもあります。前述の技術記事も、自律的であるがゆえに誤りが積み重なるおそれがあるとして、隔離した環境での十分なテストとガードレール(歯止め)を勧めています。Claude Code にはファイルの変更を巻き戻すチェックポイント機能がありますが、データベースやAPIのように外部のシステムに及ぶ操作は巻き戻せないと公式ドキュメントにあります。「どこまで任せるか」を先に決めておくことが欠かせません。

Claude Code で事務作業の何ができるか

公式ドキュメントで確認できる主な機能

  • ファイル操作:ファイルの読み取り、編集、新規作成、名前の変更
  • 実行:シェルコマンドやスクリプトの実行(コマンドラインでできることなら文書作成や調べものも手伝えると公式ドキュメントにあります)
  • Web:Web検索、資料の取得
  • 外部ツールとの接続:MCP(Model Context Protocol。AIを外部のデータやツールにつなぐ標準規格)
  • ブラウザ操作:拡張機能「Claude in Chrome」と連携したページ操作、フォーム入力、データの抜き出し
  • 手順を残す仕組み:CLAUDE.md、自動メモリ、スキル、フック(後述)

もともとはプログラミング向けですが、指示は普段の言葉で出せます。事務の自動化では、毎回その場で操作させるより、処理用のスクリプトを書かせて繰り返し使うと、結果が安定し、何をしているかを後から確認できます。

私の現場で任せている作業

私の現場では、次のような作業を Claude Code で回しています。どれも「データを集めて突き合わせ、人が判断すべきところだけを一覧にする」か「決まった形の書類を作る」作業です。

分野 任せている作業 人が見るところ
勤怠・給与 勤怠のAPIから締め期間の所定労働時間と実績を取り、実働・有休・欠勤などで説明のつかない職員を抽出する。勤務予定日なのに打刻のない日を締め前に洗い出し、問い合わせ文の下書きを作る。給与ソフトのWeb-APIで支給・控除項目を登録し、再計算後の前月比較で差の大きい人を抽出する 手当(皆勤・夜勤・通勤費の上限など)が規程どおりかの確認。問い合わせの送信
レセプト・請求 ORCA のレセプトチェック結果(PDF)を前月・当月で突き合わせ、同じエラーが続く行に印を付ける。レセプト一覧から「ORCA未登録の患者」「時間外の診療」を抜き出す。訪問診療と訪問看護の同日を突合する。口座振替は、保留リスト・レセコン側の未請求設定・金融機関側のエラー一覧を突き合わせて対象を確定し、全銀協フォーマットの振替データを作る 算定の可否、エラーの直し方、保留の判断
書類・PDF 居宅療養管理指導の管理指導書を定期的にまとめて作る(定型文を前月の同じ時期と重ならないよう入れ替え、作成後に代行入力を確認)。医療券が届いていない人を公費欄から抽出して依頼書を作り、届いた券は読み取ってレセコンの公費期間を更新する。スキャン書類の1ページ目を画像認識で読んでファイル名を付け直す。契約書類をテンプレートから作る 内容の確認、署名・交付
スケジュール・シフト 翌月の訪問診療スケジュールを、負荷の平準化・重複・移動時間・訪問回数を監査しながら組み、施設ごとの予定表に分けてFAXの一斉送信まで通す。介護施設の勤務シフトを Google OR-Tools の CP-SAT(数理最適化の道具)で作り、希望休・夜勤回数・連勤の上限などを満たすかの検証レポートも出す 案の採否、送信前の確認

点検の考え方は在宅医療事務の効率化:Excel・RPA・API連携でできる突合と期限管理や在宅医療レセプトの返戻・査定を減らす点検ポイント、医療券の流れは生活保護受給者の在宅医療|医療券・介護券の流れで紹介しています。AIエージェントは、こうした点検を毎月同じ手順で回す実行役です。

APIとブラウザ自動操作の使い分け

システムからデータを取り出したり登録したりする方法は、大きく次の3つです。私の現場では「APIがあるものはAPI、ないものはブラウザ自動操作」を原則にしています。API(Application Programming Interface)は、システムの提供元が連携用に用意した窓口です。

手段 向いている場面 強み 注意点
API APIが公開されている勤怠・給与などのシステム 画面の変更に左右されにくく、結果を件数で確かめやすい 利用条件と権限の範囲を確認。APIキーは最小限の権限で発行する
ブラウザ自動操作のスクリプト(Playwright など) APIのないクラウドシステムでの、毎月同じ手順のCSV出力・帳票取得・定型入力 同じ手順を繰り返せる。スクリプトを読めば中身が分かる 画面が変わると止まる。パスワードの保管と実行ログの確認が必要
Claude in Chrome(AIがブラウザを直接操作) 手順が毎回少しずつ違う作業、画面を見ながらの確認 ログイン済みのブラウザでそのまま作業できる ログイン画面やCAPTCHA(画像認証)では止まって人に任せる仕様。操作できるサイトは拡張機能の設定で管理する

ブラウザを動かす手段が複数あると、AIが作業のたびに違う道具を選び、手順が安定しないことがあります。私の現場では、どの場面でどの道具を使うかの原則をあらかじめ決めておき、毎回選び直させないようにしています。また、人が開いているファイルを巻き込まないよう、動いている表計算ソフトのプロセスを勝手に強制終了させないルールも決めています。

AIに使わせるIDやAPIキーは、職員のIDと同じ扱いにします。厚生労働省の「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」(企画管理編)は、IDとアクセス権限の管理、定期的な棚卸、管理者権限の最小化を求めています。AI用のIDやキーもその対象に含めます。

メモリとスキルで手順を育てる

Claude Code は、会話(セッション)ごとに新しい状態から始まります。セッションをまたいで知識を引き継ぐ仕組みとして、人が書く指示ファイル「CLAUDE.md」と、Claude が作業中に自分で書き残す「自動メモリ(auto memory)」があり、繰り返す手順は「スキル」にまとめられます。

仕組み 書く人 読み込まれるタイミング 事務での使い方
CLAUDE.md 人 毎回のセッション開始時 全作業に共通するルール(本番に書き込む前に確認する、など)
自動メモリ Claude(人も確認・編集・削除できる) セッション開始時に、索引ファイル(MEMORY.md)の先頭200行または25KBまで システムごとの落とし穴
スキル 人 名前で呼び出したときや関係する作業のとき(常に読み込まれるのは説明文だけ) 定型作業の手順書と実行用スクリプト
権限ルール・フック 人 操作の前後に毎回 必ず止める・必ず実行すること

落とし穴をメモリに残す

私の現場で効いているのは、作業中に見つけた落とし穴をメモリに残させることです。給与計算では、「再計算すると手入力した項目が消える」「項目のマスタの開始日を前月中にしておかないと反映されない」「翌朝に退勤した打刻が前日に吸い寄せられる」といった、操作して初めて分かる挙動がありました。メモリに残しておけば、次の月に同じ失敗を繰り返しません。

手順が固まったらスキルにする

スキルは、SKILL.md という手順書を中心に、補助資料や実行用のスクリプトをまとめたフォルダです。公式ドキュメントは、同じ指示やチェックリストを何度も貼り付けているときや、CLAUDE.md の一部が「事実」ではなく「手順」になってきたときにスキル化するよう勧めています。本文は使うときにだけ読み込まれるため、長い手順書でも普段の作業を圧迫しません。

私の現場では、月次の突合や書類作成のように繰り返す作業をスキルにして、名前で呼び出せるようにしています。スキルの手順書には、次の項目を入れておくことをおすすめします。

  • □ 入力(どのシステムの、どの期間の、どのデータか)と出力(ファイル名・保存先・形式)
  • □ 判断の根拠(通知や院内規程のどこに基づくか)
  • □ 本番に書き込む前に止まって確認を求める箇所
  • □ 完了前に行う突合(何と何の件数・金額を照らし合わせるか)
  • □ これまでに見つかった落とし穴

送信や登録のように外部に影響する手順を含むスキルは、公式ドキュメントにある設定(disable-model-invocation)を使うと、AIが自分の判断では呼び出さず、人が名前で呼んだときだけ動くようにできます。

メモリは「お願い」、止めるなら権限設定

CLAUDE.md やメモリはAIにとっての「文脈」であって、強制力のある設定ではありません。公式ドキュメントも、Claude の判断にかかわらず操作を止めたい場合はフック(操作の直前にスクリプトを走らせる仕組み)を使うよう案内しています。権限ルールは「拒否→確認→許可」の順に評価され、拒否が最優先です。CLAUDE.md は長いほど守られにくく、1ファイル200行以内が目安です。絶対に避けたい操作は権限ルールやフックで止め、古いメモは定期的に整理します。

任せる作業・任せない作業の線引き表

線を引くときは、「誤ったときに元に戻せるか」「判断の根拠を文章で説明できるか」「外部の人やお金に直接届くか」の3点で考えると整理しやすくなります。

作業 AIに任せる範囲 人が持つ部分
データの取得・集計 取得から集計表の作成まで 取得条件(期間・対象)の指定
突合・差異の抽出 差異がある行の一覧化と根拠の付記 誤りか、例外規定に当たる正しいものかの判断
書類の作成・ファイル名の付け直し テンプレートへの流し込み、ファイル名の付与 内容と読み取り誤りの確認、署名・交付
問い合わせ文・メール・チャット 下書きの作成 宛先と内容の確認、送信
本番システムへの登録・更新 変更内容を示したうえでの実行と、実行後の突合(テストで本番データを触る場合は後片付けの手順を先に確認) 変更内容の承認、結果の確認
振込・振替などお金の移動 残高の確認など参照のみ 実行はすべて人
算定の可否、労務の判断、規程の解釈 該当しそうな候補と根拠の提示 最終判断
医学的な判断、患者・家族への説明 任せない すべて人

任せやすいのは、結果を元データと突き合わせて確かめられ、間違えても手元のファイルを作り直せば済む作業です。

任せないのは、取り消せない、相手に届く、判断の責任を人が負う作業です。送信・振込・算定や労務の最終判断・医学的な判断がこれに当たります。

訪問診療と訪問看護の同日のように例外規定が絡む判断も、AIは候補の提示まで、判断は人です(考え方は訪問看護は医療保険か介護保険か:判定の手順と訪問診療との同日算定)。

運用ルール:書き込み前の確認・完了前の突合・送信は人・個人情報

1. 本番に書き込む前に確認する

私の現場では、本番システムに書き込む前に「何を、どう変えるか」を示させ、確認してから実行させています。テストのために本番データを触る場合は、後片付けの手順を先に読ませてから始めます。

Claude Code には、操作の前にどこまで許可を求めるかを切り替える「権限モード」があります。手動(Manual)モードはファイル編集やコマンド実行の前に確認を求め、計画(Plan)モードはファイルを読んで計画を示すだけで編集しません。一方、最近の版では、対話セッションの初期モードが、別のAIモデルが操作を審査して危険と判断したものだけを止める「自動(auto)モード」になっています。本番システムを扱う前にどのモードで動いているかを確認し、必要なら手動や計画モードに切り替えてください。確認をすべて省くモード(bypassPermissions)は、隔離環境でのみ使うよう公式ドキュメントで警告されています。

2.「完了しました」の前に突き合わせる

公式ドキュメントのベストプラクティスは、AIは作業が終わったように見えた時点で止まるため、AI自身が実行できる検証手段(結果を照合するスクリプトなど)を与えること、成功したと言うだけでなく実行したコマンドと結果などの根拠を示させることを勧めています。私の現場では、完了の報告をさせる前に、元データと結果の件数・金額が合っているかを突き合わせて確認させています。

3. 送信・振込は人が実行する

メール・チャットの送信や振込など外部に出る操作は、下書きまでをAIに作らせ、最終の送信・実行は人が確認して行います。口座残高の確認も参照のみとし、振込・振替はさせません。外部システムへの操作は巻き戻せないため、運用だけでなく権限設定の側でも線を引いておくのが安全です。

4. 個人情報の扱い

患者の病歴や診療の過程で知り得た情報は「要配慮個人情報」に当たり、取得や第三者提供には原則として本人の同意が必要とされています(医療・介護関係事業者向けガイダンスのQ&A事例集)。生成AIについては、個人情報保護委員会が令和5年6月に注意喚起を出し、個人情報取扱事業者に対して、個人情報を含むプロンプト(AIへの指示文)の入力が利用目的の達成に必要な範囲内かを十分に確認すること、本人の同意なく入力した個人データが応答の出力以外の目的で扱われると法違反となる可能性があるため、提供事業者が機械学習に利用しないこと等を十分に確認すること、を求めています。

Claude Code は手元のPCで動きますが、公式ドキュメントによれば、モデルとのやりとりのためにプロンプトとモデルの出力がネットワーク経由(TLSで暗号化)で送られます。Claude が読んだファイルの内容やコマンドの出力も会話の文脈に入るため、「AIに読ませたものは外部に送られる」と考えて設計します。学習への利用は、法人向け(Team・Enterprise・APIなど)では原則として行わないとされ、個人向け(Free・Pro・Max)では利用者の設定で選ぶ仕組みです。保持期間も契約や設定で異なります。会話の記録は手元のPCにも平文で一定期間保存されるため、端末の管理も欠かせません。

厚生労働省の「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」は令和8年6月に第7.0版となりました。企画管理編は、外部に保存した情報を格納する機器等が国内法の適用及び執行の及ぶ範囲にあることを確実にするよう求めています。そのうえで令和8年9月のQ&Aは、生成AIサービスに医療情報を入力する場合、医療情報が保存されないことが契約等で担保されていれば、国内法の適用を受けないサーバも利用できるとしています。入力した情報が保存されるのか、どこに、どれだけの期間かを契約条件で確かめることが前提です。導入前に契約とデータの扱いを確認し、院内の運用管理規程などに位置づけてください。

私の現場では、患者情報・職員情報は院内の端末とシステムの中で扱い、外部のWebサービスに貼り付けないことをルールにしています。

運用ルールのチェックリスト

  • □ 本番に書き込む前に、変更内容を示させて確認したか(テストで本番データを触るなら後片付けの手順も)
  • □ 完了報告の前に、元データと結果の件数・金額を突き合わせたか
  • □ 送信・振込など外部に出る操作は、人が確認して実行したか
  • □ 作業の前に、権限モードと拒否ルールを確認したか
  • □ AIに読ませる情報を必要な範囲に絞り、契約とデータの扱いを院内規程に位置づけたか

始めるときの手順

  1. 院内のルールを先に決める。AIに扱わせてよい情報の範囲、契約、責任者を決め、ガイドラインに沿って院内規程に位置づけます。
  2. 作業用の環境を用意する。作業フォルダを決め、AI用のIDやAPIキーは最小限の権限で用意します。「/init」で CLAUDE.md のひな形を作り、「本番に書き込む前に確認する」「完了前に突合する」などの共通ルールを短く書きます。
  3. 読むだけの作業から始める。レセプトチェック結果の前月比較や打刻のない日の抽出など、元データを変えない突合・一覧作成から始めます。
  4. 手作業と並べて答え合わせをする。差が出た理由をメモリに残します。
  5. 手順が固まったらスキルにする。入力・出力・確認する箇所・突合の方法を手順書に書きます。
  6. 書き込みは段階的に広げる。変更内容の確認つきで本番への登録に進めます。送信・振込は人が実行するまま残します。
  7. 定期的に見直す。古いメモを整理し、権限設定を点検します(公式ドキュメントは「/permissions」での定期的な監査を勧めています)。

迷う場合は、在宅医療の月次請求フロー|訪問実績の確定から返戻対応までのチェックリストで工程を洗い出し、「突合して一覧にする」工程から選びます。

よくある質問

Q. プログラミングの知識がなくても使えますか。

A. 指示は普段の言葉で出せ、公式ドキュメントにはターミナルを使ったことがない人向けの案内もあります。ただし、提案されたコマンドや変更を承認する前に安全かを確認する責任は利用者にあると明記されています。作ったスクリプトが何をしているかを説明させ、分かる範囲で確認してください。

Q. 一度教えたことは、次の作業でも覚えていますか。

A. 会話は毎回新しい状態から始まりますが、CLAUDE.md と自動メモリはセッション開始時に読み込まれます。ただし強制力はなく、長くなるほど守られにくくなります。必ず止めたいことは権限ルールやフックで、繰り返す手順はスキルで管理します。自動メモリの中身は「/memory」から確認・編集できます。

Q. AIが間違った変更をしたら元に戻せますか。

A. Claude のファイル編集ツールによる変更は、チェックポイントから巻き戻せます(Escキー2回、または「/rewind」)。ただし、コマンドや外部のプロセスによる変更は対象外で、外部システムへの操作も巻き戻せません。本番への登録は、事前の確認、登録前のバックアップ、登録後の突合で守ります。

Q. 患者情報を含むデータを扱ってよいかは、どう判断すればよいですか。

A. 一律に決まるものではありません。個人情報保護委員会の注意喚起と厚生労働省のガイドライン・Q&Aに照らして契約条件を確かめ、法人として判断して規程に定めます。判断がつかないうちは、AIに渡す項目を絞る、件数や集計値だけを渡すなど、扱う情報を減らす方法から検討してください。

まとめ

Claude Code は、ファイルの読み書きやスクリプトの実行を通じて、事務の「集める・突き合わせる・書類にする」を任せられるAIエージェントです。APIがあるものはAPI、ないものはブラウザ自動操作という原則でシステムにつなぎ、見つけた落とし穴はメモリに、繰り返す手順はスキルに育てていくと、同じ失敗を繰り返しにくくなります。

一方で、外部への送信、振込、算定や労務の最終判断、医学的な判断はAIに任せず、本番への書き込みは確認してから、完了報告の前には突合を、という運用ルールを前提にします。個人情報は、個人情報保護委員会の注意喚起と厚生労働省のガイドライン・Q&Aを確認し、契約とデータの扱いを院内で決めてから始めてください。

参考資料

本記事は2026年10月時点で公表されている資料をもとに作成しています。算定の可否は個別の状況で異なるため、最終的には告示・通知・疑義解釈や、管轄の地方厚生局・保険者にご確認ください。