レセプト点検・算定漏れチェックをAIで効率化|5つの突合と人が判断する範囲

レセプト点検・算定漏れチェックをAIで効率化|5つの突合と人が判断する範囲

在宅医療のレセプト点検は、電子カルテ、レセプトコンピュータ(以下、レセコン)、訪問看護の請求ソフト、金融機関のデータと、見比べる相手が多いのが特徴です。私の現場では、AIエージェントの Claude Code に突き合わせの下準備を任せ、算定や請求の判断は人が行う形で運用しています。この記事では、実際に回している5つの点検を「入力データ→突合の考え方→出力→人が確認する点」の順に整理しました。医事担当や事務長の方が、自院で「どこまでAIに任せ、どこから人が判断するか」を決める材料にしていただければと思います。

この記事でわかること

  • Claude Code に点検を任せるときの前提(メモリ・スキル・権限・データの扱い)
  • 2か月連続エラー、レセコン未登録・時間外、訪問診療と訪問看護の同日を拾う手順
  • 居宅療養管理指導の情報提供文書を一括作成するときの確認ポイント
  • 口座振替の前に3つのソースを突き合わせて請求対象を確定する方法
  • AIに任せる範囲と人が判断する範囲の線引き

AIに点検を任せる前提:Claude Code の仕組みと運用ルール

Claude Code は Anthropic が提供するAIエージェントです。公式ドキュメントでは、コードベースを読み取り、ファイルを編集し、コマンドを実行し、開発ツールと統合するツールと説明されており、ターミナルのほか、IDE、デスクトップアプリ、ブラウザから使えます。本来はソフトウェア開発向けですが、「ファイルを読む」「スクリプトを書いて実行する」「結果をファイルに書き出す」という動きは、事務の突合作業とよく合います。

私の現場では、API があるシステムは API で、API のないシステムはブラウザ自動操作(Playwright)でデータを取り出し、突合と帳票づくりを Claude Code に任せています。点検の仕組みづくりで押さえておきたい機能は、次の3つです。

メモリとスキル:手順と落とし穴を翌月に持ち越す

公式ドキュメントによると、Claude Code には、人が書く指示ファイル(CLAUDE.md)と、Claude が自分で書く「自動メモリ」があり、どちらもセッションの開始時に読み込まれます。また、手順を SKILL.md というファイルに書いた「スキル」を作ると、「/スキル名」で呼び出したり、関連する場面で Claude に使わせたりでき、スクリプトを同梱することもできます。私の現場では、毎月繰り返す点検をスキルにまとめ、作業中に気づいた落とし穴をメモリに残して、翌月の作業で読ませています。担当者の頭の中にあったコツが、手順書として残るのが利点です。

権限:書き込みと実行の前に止める

Claude Code には、ファイルの変更やシェルコマンドの実行の前に承認を求めるモードがあり、特定の操作を拒否するルール(deny)も設定できます。ファイルを読んで探索はするものの、編集はしない「plan モード」もあります。点検は読み取りと集計が中心ですが、電子カルテやレセコンに書き込む工程を含む場合、私の現場では、何をどう変えるかを先に確認してから実行させています。

データの扱い:何がどこへ送られるかを確認する

公式ドキュメントでは、Claude Code はローカルで実行される一方、モデルとやり取りするためにプロンプトやモデルの出力をネットワーク経由で送信すると説明されています。患者情報を扱う前に、契約の種類ごとのデータ保持や学習への利用の扱いを確認し、厚生労働省の「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に照らして院内の規程を整えておく必要があります。私の現場では、患者情報・職員情報は院内の端末とシステムの中で扱い、外部のWebサービスに貼り付けないことをルールにしています。

2か月連続エラーの検出:ORCAのチェック結果を前月と突き合わせる

ORCA(日医標準レセプトソフト)の「データチェック」(業務メニューの「41 データチェック」)は、患者登録・診療行為・病名の各業務で入力した内容を点検し、エラーリストを印刷する機能です。操作マニュアルでは、薬剤や診療行為に対する病名の有無、保険者番号・記号番号の抜け、疑い病名・急性病名の期間、診療内容と実日数、算定漏れなどがチェックの例として挙げられ、週1回など定期的なチェックがすすめられています。前回のチェックでエラーがあった患者だけを指定して再チェックすることもできます。

ただ、毎月のエラーリストは件数が多く、「先月も出ていたエラー」を目で探すのは大変です。同じ患者に同じエラーが続くのは、病名の付け忘れや登録内容の誤りなど、原因が直っていない可能性が高いサインです。私の現場では、前月・当月2か月分のチェック結果をつき合わせ、同じ患者で同じエラーが2か月続いている行に印を付ける作業を Claude Code に任せています。

入力データ

  • 前月のデータチェック結果(エラーリストをPDFで保存したもの)
  • 当月のデータチェック結果(同上)

突合の考え方

PDFから文字を取り出し、「患者番号+エラー内容」を照合のキーにします。エラー文の中で月によって変わる部分(日付や回数など)はキーから外し、空白や全角・半角の揺れをそろえてから比べるのが基本です。文面が似ているのに一致しない行は、「連続ではない」と切り捨てずに「要確認」として別に残すと、取りこぼしを防げます。

出力

当月のPDFのうち2か月連続に当たる行に印を付けたPDFと、患者別の一覧を作ります。いつもの帳票の見た目のまま印が付いているので、医事担当が紙と同じ感覚で確認できます。

人が確認する点

  • 連続している原因は何か(病名の付け忘れ、保険情報の期限切れ、登録内容の誤りなど)
  • 症状詳記などで説明したうえで、承知して残しているエラーではないか
  • 原因を直した患者が、翌月のチェック結果から消えているか

査定・返戻につながりやすい論点は、在宅医療レセプトの返戻・査定を減らす点検ポイントで整理しています。

レセコン未登録と時間外診療の抽出

クラウド型電子カルテとORCAを連携させている場合、カルテには診療が記録されているのに、ORCA側に患者が登録されていなければ、その診療は請求に乗りません。また、往診は夜間・休日・深夜の加算の有無で点数が変わるため、時間帯の入力の誤りは算定漏れにも過大請求にもつながります。私の現場では、電子カルテのレセプト一覧から「ORCAに未登録の患者」と「時間外の診療」を抜き出した一覧を作り、算定漏れの点検に使っています。

入力データ

  • 電子カルテのレセプト一覧(対象月の全件。患者ID、診療日、診療の種類、診療時刻、ORCAへの登録状況)
  • 自院の標榜時間(診療時間)

突合の考え方

請求に関係しない記録の種類をあらかじめ除いたうえで、ORCAに未登録のレセプトを抽出します。時間外は、医科の留意事項通知の定義に合わせて抽出の区分を作ります。往診料の留意事項では、夜間(深夜を除く)は午後6時から午前8時、深夜は午後10時から午前6時とされ、これらの時間帯が標榜時間に含まれる場合は夜間・休日往診加算と深夜往診加算は算定できないとされています。休日は日曜日と国民の祝日に関する法律の休日で、1月2日・3日と12月29日~31日も休日として扱います。AIにはこの区分を「算定できるかの判定」ではなく、「確認すべき行を拾う条件」として使わせます。

出力

「ORCA未登録リスト」と「時間外診療リスト」を、患者ID順のExcelで出力します。患者ID順にしておくと、レセコンの画面と並べて上から順に確認できます。

人が確認する点

  • 未登録の理由(新患の登録漏れか、保険情報の確認待ちか)と、登録の対応
  • 時間外の行が、患者・家族の求めによる往診か、計画的な訪問診療か(往診料は、定期的ないし計画的に患家に赴いて行う診療には算定できないとされています)
  • カルテの記録時刻が、実際に診療した時刻と合っているか
  • 加算の入力漏れ・誤入力がないか

往診と訪問診療の区別は、訪問診療料(Ⅰ)(Ⅱ)と往診料の違いで詳しく解説しています。

訪問診療と訪問看護の同日突合

訪問看護療養費の留意事項通知では、訪問看護ステーションと特別の関係にあり、そのステーションに訪問看護指示書を交付した医師が所属する保険医療機関が、往診料、在宅患者訪問診療料(Ⅰ)(Ⅱ)などを算定した日は、ステーションは訪問看護療養費を算定できないとされています。例外は、訪問看護の後に病状の急変等で往診を行い往診料を算定した場合、利用者が退院後1月を経過するまでに往診料等を算定した場合、在宅患者訪問褥瘡管理指導料の算定に必要なカンファレンスを行う場合で継続的な訪問看護が必要なとき(在宅患者訪問診療料(Ⅰ)(Ⅱ)、在宅患者訪問栄養食事指導料を算定する場合に限る)です。医科の留意事項通知にも、特別の関係にあるステーションが訪問看護療養費を算定した日は、医療機関は訪問診療料等を算定できない(訪問看護の後の急変による往診料を除く)という定めがあります。

つまり、同じ日に両方が入っていると、一方しか算定できない可能性があります。私の現場では、訪問診療と訪問看護が同じ日に行われた利用者を突合して一覧にし、退院から間もない利用者など例外に当たりそうな行をハイライトしています。

入力データ

  • 電子カルテの訪問診療の実績(患者、日付、診療の種類)
  • 訪問看護側の請求ソフトから出力した訪問の予定・実績(利用者、日付、保険の種類、事業所)
  • 事業所ごとの「特別の関係」の有無と、利用者の退院日

突合の考え方

電子カルテと訪問看護側では患者の番号体系が違うことが多いため、氏名だけでなく生年月日も合わせて同一人物かを照合します。そのうえで「同一人物・同じ日付」の組を抜き出し、医療保険の訪問看護か、特別の関係にあるステーションかで絞り込みます。退院日から1月以内に当たりそうな行には色を付け、例外の可能性を示します。

出力

同日の組み合わせを並べたExcelと、件数や要確認の行をまとめた短いサマリを作ります。

人が確認する点

  • 例外に当たるか。「退院後1月を経過するまで」は通知の表現なので、日数で機械的に区切った結果をうのみにせず、境界に近い行は退院日から数えて確認する
  • 急変による往診かどうかを、カルテの記載で確認する
  • 一方しか算定できない組み合わせであれば、医療機関とステーションのどちらで算定するかを調整する
  • 次月以降は、予定を組む段階で同じ日を避ける

医療保険と介護保険のどちらの訪問看護かの判定は、訪問看護は医療保険か介護保険か:判定の手順と訪問診療との同日算定をあわせてご覧ください。

居宅療養管理指導書の一括作成と代行入力の確認

医師の居宅療養管理指導は、介護支援専門員(ケアマネジャー)へのケアプラン作成等に必要な情報提供と、利用者・家族への指導・助言を行った場合に算定するもので、老企第36号では「ケアマネジャーへの情報提供がない場合には、算定できない」とされています。情報提供はサービス担当者会議への参加が基本ですが、参加が困難な場合や会議が開かれない場合などは、別紙様式1(医師)等による情報提供(メール、FAX等でも可)で足りるとされ、その場合は様式等の写しを診療録に添付する等により保存することとされています。

私の現場では、この情報提供の文書(いわゆる管理指導書)を、月の決まった時期にまとめて作っています。定型文が前月の同じ時期と同じ文面にならないよう文案を入れ替え、作成後には代行入力の確認まで行います。

入力データ

  • 対象期間の定期訪問のカルテ(対象患者の抽出元)
  • 定型文の文案集と、前月の同じ時期に使った文案
  • 電子カルテの文書作成機能(様式)

突合・作成の考え方

対象期間に定期訪問の記録がある患者を抽出し、前月の同じ時期と異なる文案を割り当てて一括で作成します。文案は医学的な内容を含むため、AIにその場で新しい文章を書かせるのではなく、医師があらかじめ了承した候補の中から選ばせる形にしておくと安全です。作成後は、対象患者の数と作成された文書の数が一致するかを突き合わせます。

出力

作成した文書の一覧、対象なのに作成されていない患者の一覧、医師の確定を待っている代行入力の一覧の3つです。

人が確認する点

  • 文面が、その患者の状態や実際に行った指導の内容と合っているか(合わない場合は医師が修正する)
  • 代行入力された記録を、医師が内容を確認したうえで確定しているか
  • ケアマネジャーへの情報提供が実際に行われ、写しが保存されているか

「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン 第7.0版」のシステム運用編では、代行入力が行われた場合は誰の代行がいつ誰によって行われたかを記録すること、代行入力で記録された診療録等はできるだけ速やかに確定者が確定操作(承認)を行うこと、内容を確認せずに確定操作を行ってはならないことが示されています。一括作成で件数が増えるほど、確定の確認を工程に組み込んでおくことが大切です。算定ルールそのものは、医師の居宅療養管理指導の算定ルールで解説しています。

患者請求(口座振替)前の3ソース突合

患者さんの自己負担を口座振替で請求する場合、振替データを一度金融機関に送ってしまうと、誤りを直すには返金や再請求の手間がかかります。私の現場では、保留リスト、レセコン側の未請求設定、金融機関側のエラー一覧の3つを突き合わせて請求対象を確定してから、全銀協規定形式の振替データを作っています。

入力データ

  • 院内で請求を止めている患者の保留リスト(表計算)
  • レセコン側で未請求に設定している患者
  • 金融機関側のエラー一覧(口座の登録不備など)
  • 当月の請求額データ

突合の考え方

当月の請求額データの全員を母集団にして、3つのソースのどれに載っているかを1人1行で横に並べます。どのソースでも止まっていなければ請求対象、どれかで止まっていれば除外とし、除外の理由を残します。大事なのは、ソース同士の食い違い(保留リストでは解除済みなのにレセコン側が未請求のまま、など)を「不一致」として別に出すことです。どちらが正しいかは、AIではなく担当者が経緯を確認して決めます。

出力

  • 請求対象の確定リスト(対象・除外とその理由)と、不一致の一覧
  • 全銀協規定形式の振替データ
  • 件数と合計金額の照合表

金融機関が公開している仕様書では、全銀協規定形式の口座振替データは、ヘッダー・データ・トレーラ・エンドの各レコードからなる固定長の形式で、トレーラ・レコードにデータの合計件数と請求金額の合計を持つとされています(細部は委託先の金融機関の仕様で確認してください)。確定リストの件数・合計とトレーラの値が一致するかを見れば、作成の誤りに気づけます。私の現場では、AIに「完了しました」と報告させる前に、元データと結果を突き合わせて件数・金額が合っているかを確認させています。

人が確認する点

  • 除外の理由が妥当か、前月に保留した患者の解除を忘れていないか
  • 不一致の行をどちらに合わせるか
  • 金融機関への送信(AIには送信の直前までを任せ、送信は人が行う)

月次の請求全体の流れは、在宅医療の月次請求フローで紹介しています。

AIに任せる範囲と人が判断する範囲

5つの点検に共通する線引きは、AIに任せるのは「データを集めて並べ、条件に当たる行を漏れなく拾い、帳票にする」ところまでで、算定できるか、請求してよいかの判断は人が行う、というものです。

点検 AIに任せる範囲 人が判断する範囲
2か月連続エラー 2か月分のチェック結果の読み取り、患者+エラー内容での照合、印付きPDFと一覧の作成 連続の原因の特定と修正、承知のうえで残すエラーかどうか
レセコン未登録・時間外 レセプト一覧の取得、未登録・時間帯の条件での抽出、患者ID順のExcel作成 未登録の理由と登録、往診か訪問診療か、加算の可否
訪問診療と訪問看護の同日 2系統の実績の取得、氏名・生年月日での照合、同日の組の抽出、退院後の行のハイライト 特別の関係・例外への該当、どちらで算定するかの調整
居宅療養管理指導書 対象患者の抽出、了承済み文案の割り当て、一括作成、件数の突合、未確定の代行入力の一覧化 文面が患者の状態に合うかの確認と修正、医師による確定、ケアマネジャーへの情報提供
口座振替前の3ソース突合 3ソースの照合、確定リスト・不一致一覧・振替データの作成、件数と合計の照合 除外理由と不一致の最終判断、金融機関への送信

導入するときのチェックリスト

私の現場でAIに任せるときの作法として決めていることを中心に、導入時に確認したい項目をまとめました。

  • □ 本番システムに書き込む前に、何をどう変えるかを確認してから実行させる手順になっているか
  • □ テストで本番データを触る場合、後片付けの手順を先に読ませているか
  • □ 「完了」の報告の前に、元データと結果の件数・金額を突き合わせさせているか
  • □ メール・チャットの送信や振込など外部に出る操作は、下書きまでをAIに任せ、最終の実行は人が行うか
  • □ ブラウザ自動操作に使う道具を決めておき、毎回選び直させていないか
  • □ 動いている表計算ソフトのプロセスを、AIが勝手に強制終了しないよう指示しているか
  • □ 患者情報・職員情報を外部のWebサービスに貼り付けないルールがあるか
  • □ 気づいた落とし穴をメモリに残し、次回の作業で読ませているか
  • □ 判定に使う条件の根拠(通知の該当箇所)を、スキルの手順書に書いているか

関数とRPAで同じような突合を組む方法は、在宅医療事務の効率化:Excel・RPA・API連携でできる突合と期限管理で紹介しています。AIエージェントは、データの取り出しから帳票づくりまでを一続きで任せられる点が違いですが、確認候補を拾う道具であるという位置付けは同じです。

よくある質問

Q. AIが抽出した結果を、そのまま請求に反映してよいですか。

A. おすすめしません。AIの出力は「確認が必要な候補」の一覧です。算定できるか、例外に当たるかはカルテの記載と告示・通知に照らして人が判断し、そのうえでレセコンを修正します。原因を「記録漏れ」「算定誤り」「例外で問題なし」などに分けて残しておくと、次月以降の点検条件の見直しに役立ちます。

Q. プログラミングの知識がなくても使えますか。

A. Claude Code には日本語で作業内容を指示でき、突合に使うスクリプトもAIに書かせられます。ただし、結果が正しいかを元データで確かめる作業は省けません。最初は plan モードで手順だけを示させ、内容を確認してから実行させると、意図しない処理を防ぎやすくなります。

Q. 患者情報を扱っても問題ありませんか。

A. 公式ドキュメントでは、Claude Code はモデルとのやり取りのためにプロンプトや出力をネットワーク経由で送信すること、商用の条件では送信されたコードやプロンプトを生成モデルの学習に使わないこと(顧客が提供を選んだ場合を除く)、データの保持期間はアカウントの種類と設定によることが説明されています。「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン 第7.0版」に関するQ&A(令和8年9月)でも、生成AIサービスに医療情報を入力する場合の考え方が示されています。契約内容と院内の規程を確認したうえで、扱う情報の範囲を決めてください。

Q. API のないシステムからはどうやってデータを取り出していますか。

A. 私の現場では、API のないシステムはブラウザ自動操作(Playwright)で画面から取得しています。画面の変更で止まることがあるため、取得した件数を画面上の件数と照らし合わせる確認を手順に入れておくと安心です。書き込みを伴う操作は、変更内容を確認してから実行させます。

Q. どの点検から始めるのがよいですか。

A. システムに書き込まず、読み取りだけで完結する点検から始めるのがおすすめです。この記事の中では、2か月連続エラーの検出がそれに当たります。しばらくは手作業の結果と並行して答え合わせをし、拾い漏れがないことを確かめてから、ほかの点検に広げていくと定着しやすくなります。

まとめ

レセプト点検と算定漏れチェックをAIで効率化するときの要点は、AIに「データを集めて並べ、条件に当たる行を漏れなく拾う」ところまでを任せ、算定と請求の判断は人が行うと最初に決めておくことです。2か月連続エラー、レセコン未登録・時間外、訪問診療と訪問看護の同日、居宅療養管理指導書の一括作成、口座振替前の3ソース突合のいずれも、入力データと突合の条件を言葉で定義し、出力を人が確認する流れにすると、点検の質をそろえやすくなります。抽出の条件は告示・通知の定義に合わせ、改定や疑義解釈が出たらスキルの手順書も見直してください。

参考資料

本記事は2026年10月時点で公表されている資料をもとに作成しています。算定の可否は個別の状況で異なるため、最終的には告示・通知・疑義解釈や、管轄の地方厚生局・保険者にご確認ください。