退院時共同指導料とカンファレンス料の算定|ビデオ通話参加・訪問看護の加算

退院時共同指導料とカンファレンス料の算定|ビデオ通話参加・訪問看護の加算

退院前カンファレンスや、在宅療養中の急変時に開く多職種カンファレンスは、参加した医療機関と訪問看護ステーションがそれぞれ別の項目を算定する仕組みです。「誰が参加すれば、どこが何を算定できるのか」が分かりにくく、ビデオ通話で参加したときの条件も項目ごとに違います。この記事では、診療所と訪問看護ステーションの事務・請求担当の方に向けて、令和8年度診療報酬改定後(2026年6月施行)の告示・留意事項通知・疑義解釈で確認できた範囲に絞って整理します。

この記事でわかること

  • 1回の退院前カンファレンスで、入院先・在宅医・訪問看護ステーションがそれぞれ算定する項目と点数
  • 退院時共同指導料が「入院中2回」になる患者と、訪問看護の加算が2回になる利用者の違い
  • 在宅患者緊急時等カンファレンス料・加算の「患家」「医師の求め」「ビデオ通話」の条件
  • 訪問看護ステーションの退院時共同指導加算と退院支援指導加算の算定日
  • 記録・文書提供・明細書記載のチェックリスト
  1. まず全体像:1回のカンファレンスで「誰が・何を」算定するか
  2. 退院時共同指導料1・2(医科)の要件を分解する
    1. 参加できる職種と「共同」の組み合わせ
    2. 算定は入院中1回。2回できる患者は限られる
    3. 在支診の1,500点には「24時間体制の文書」が要る
    4. 特別管理指導加算(200点)と令和8年度の対象拡大
    5. 入院側の加算と、令和8年度の包括範囲の見直し
    6. 対象外になるケースと請求のタイミング
  3. 訪問看護ステーションの退院時共同指導加算・退院支援指導加算
    1. 退院時共同指導加算(8,000円)の算定ルール
    2. 退院支援指導加算(6,000円・長時間8,400円)
    3. 機能強化型の届出にも関わる
  4. 在宅患者緊急時等カンファレンス料・加算(在宅療養中)
    1. 算定日のルールは職種ごとに違う
    2. 文書で共有する「連携指導」とは別物
  5. ビデオ通話(ICT)で参加するときの条件
  6. 記録・文書提供・明細書のチェックリスト
    1. 退院前カンファレンスの段取り(手順)
    2. 算定前のチェックリスト
  7. よくある質問
    1. Q. 退院前カンファレンスに訪問看護ステーションだけが参加しました。在宅医療機関はB004を算定できますか。
    2. Q. 緊急時等カンファレンスに、医師がビデオ通話、看護師が患家で参加しました。算定できますか。
    3. Q. 在宅時医学総合管理料を算定している患者でも、在宅患者緊急時等カンファレンス料は算定できますか。
  8. まとめ
  9. 参考資料

まず全体像:1回のカンファレンスで「誰が・何を」算定するか

カンファレンスに関わる評価は2種類です。ひとつは入院中の患者が退院するときの共同指導(退院時共同指導料など)、もうひとつは在宅療養中の急変や診療方針の大きな変更の際に開くカンファレンス(在宅患者緊急時等カンファレンス料など)です。どちらも「会議に出たこと」ではなく、「関係者が共同して患者や家族に療養上必要な指導を行ったこと」を評価しています。

同じ場に複数の機関が参加しても、算定するのはそれぞれの機関です。入院先の病院、退院後に在宅療養を担う医療機関、訪問看護ステーション(訪問看護療養費)が、自分の項目を請求します。令和8年6月以降の点数・金額は次のとおりです。

場面 算定する側 項目 点数・金額(令和8年6月以降) 上限
入院中(退院前) 入院先の病院 退院時共同指導料2(B005) 400点。医師同士が共同した場合は+300点、3者以上と共同した場合は多機関共同指導加算+2,000点(両加算は同時に算定不可) 入院中1回(対象疾病等は2回)
入院中(退院前) 退院後の在宅療養を担う医療機関 退院時共同指導料1(B004) 在宅療養支援診療所1,500点、それ以外900点。特別管理指導加算+200点 入院中1回(対象疾病等は2回)
入院中・入所中(退院・退所前) 訪問看護ステーション 訪問看護管理療養費の退院時共同指導加算 8,000円。特別管理指導加算+2,000円 退院・退所につき1回(別表第7・第8の利用者は2回)
退院日 訪問看護ステーション 訪問看護管理療養費の退院支援指導加算 6,000円(長時間の指導は8,400円) 1回
在宅療養中(急変・方針変更) 訪問診療を行う医療機関の医師 在宅患者緊急時等カンファレンス料(C011) 200点 月2回
在宅療養中(急変・方針変更) 訪問看護を行う医療機関の保健師・助産師・看護師(在宅療養を担う医療機関とは別の医療機関) 在宅患者訪問看護・指導料の在宅患者緊急時等カンファレンス加算 200点 月2回
在宅療養中(急変・方針変更) 訪問看護ステーション 訪問看護管理療養費の在宅患者緊急時等カンファレンス加算 2,000円 月2回

この記事は医科と訪問看護療養費に絞ります(歯科・調剤にも同様の項目があります)。退院後の訪問看護が医療保険か介護保険かの判定は訪問看護は医療保険か介護保険か:判定の手順と訪問診療との同日算定で整理しています。

表の項目は「自分が参加した」だけでは成立せず、相手側にどの職種・どの所属の人がいたかが要件になっています。参加者の一覧を関係機関で共有しておくと、各機関の算定根拠がそろいます。

退院時共同指導料1・2(医科)の要件を分解する

参加できる職種と「共同」の組み合わせ

退院時共同指導料1(B004)は、退院後の在宅療養を担う医療機関(告示では「在宅療養担当医療機関」)が算定します。その医療機関の医師、または医師の指示を受けた看護師等(保健師・助産師・看護師・准看護師)、薬剤師、管理栄養士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、社会福祉士が、患者の同意を得て、入院先の医師・看護師等・薬剤師などと共同して退院後の療養上必要な説明・指導を行い、文書で情報提供することが要件です。指導の相手は、患者本人のほか、退院後に看護を担当する家族等でも構いません。

退院時共同指導料2(B005)は入院先の病院が算定します。共同の相手には、在宅療養担当医療機関の医師・看護師等のほか、在宅療養担当医療機関の医師の指示を受けた訪問看護ステーションの看護師等(准看護師を除く)、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士も含まれます。したがって、在宅側からステーションだけが参加した場合、病院はB005を算定できる可能性がありますが、在宅医療機関の医師もその指示を受けた職員も参加していないため、在宅医療機関はB004を算定できません。

算定は入院中1回。2回できる患者は限られる

B004・B005は入院中1回が原則です。2回算定できるのは、特掲診療料の施設基準等の別表第三の一の三に掲げる患者で、令和8年の告示では次の3つです。

  • 末期の悪性腫瘍の患者(在宅がん医療総合診療料を算定している患者を除く)
  • 在宅酸素療法・在宅中心静脈栄養法・在宅人工呼吸・在宅麻薬等注射・在宅気管切開患者などの指導管理(告示に列挙)を受けていて、かつ、ドレーンチューブ・留置カテーテルを使用している、または人工肛門・人工膀胱を設置している患者
  • 在宅での療養を行っている患者であって、高度な指導管理を必要とするもの

2回算定する場合、うち1回は、それぞれの医療機関の医師・看護師・准看護師が共同して指導する必要があります。

在支診の1,500点には「24時間体制の文書」が要る

B004の「1」(1,500点)は在宅療養支援診療所の場合で、それ以外(病院や、在支診の届出のない診療所)は「2」(900点)です。「1」は、在支診の医師が退院後に往診と訪問看護で24時間対応できる体制を確保し、24時間連絡を受ける医師・看護師等の氏名と連絡先電話番号、担当日、緊急時の注意事項、往診担当医と訪問看護担当者の氏名等を文書で提供した場合に限り算定できます。指導内容の文書とは別に、この体制の文書を渡したかを確認してください。在支診の要件は在宅療養支援診療所と機能強化型の要件で扱っています。

特別管理指導加算(200点)と令和8年度の対象拡大

B004の注2は、患者が特別な管理を要する状態等(特掲診療料の施設基準等の別表第八)にあるとき200点を加算します。令和8年度改定で、別表第八の二号に在宅難治性皮膚疾患処置指導管理を受けている状態が加わりました。別表第八は訪問看護ステーションの特別管理指導加算でも使うため、判定表は双方で更新が必要です。

入院側の加算と、令和8年度の包括範囲の見直し

入院先の病院は、入院先と在宅療養担当医療機関の医師同士が共同した場合に300点(注2)、在宅側の医師・看護師等、歯科医師等、保険薬剤師、訪問看護ステーションの看護師等・リハビリ職、介護支援専門員、相談支援専門員のうち3者以上と共同した場合に多機関共同指導加算2,000点(注3)を加算します。両加算は同時に算定できず、注3と同じ日の介護支援等連携指導料に当たる指導は注3に含まれ、別に算定できません。ただし疑義解釈(その1)問24は、その指導を入退院支援加算1の施設基準にある介護支援等連携指導料の算定回数には含めてよいとしています。

令和8年度改定では、地域包括ケア病棟入院料の包括範囲からB005と介護支援等連携指導料(B005-1-2)が除外され、令和8年6月以降は別に算定できるようになりました。

対象外になるケースと請求のタイミング

B004・B005は、退院後に在宅で療養する患者が対象です。留意事項通知では、他の保険医療機関への転院、社会福祉施設・介護老人保健施設・介護老人福祉施設への入院・入所、死亡退院は対象外とされています(B005の注4には、介護施設等に入所する患者も対象に含める例外があります)。B004の注3には、初診料・再診料・外来診療料・往診料・在宅患者訪問診療料(Ⅰ)(Ⅱ)などを別に算定できない旨の規定があるため、前後に診察や訪問診療を行う場合は告示の注3を確認してください。退院先が後から変わることもあるので、退院先と退院日が確定してから請求する運用が安全です。

なお、往診料と在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の在宅ターミナルケア加算は、死亡日前14日以内に「B004を算定し、かつ往診(訪問診療)を実施した場合」も要件になります。退院直後の看取りでは、B004の算定の有無が後の算定に関わります(往診と訪問診療の区別は訪問診療料(Ⅰ)(Ⅱ)と往診料の違いを参照)。

訪問看護ステーションの退院時共同指導加算・退院支援指導加算

退院時共同指導加算(8,000円)の算定ルール

訪問看護管理療養費の注4の退院時共同指導加算は、医療機関だけでなく介護老人保健施設・介護医療院からの退所も対象です。留意事項通知の要点は次のとおりです。

  • ステーションの看護師等(准看護師を除く)が、入院先・入所先の主治医または職員と共同して、利用者や看護に当たる家族等に在宅での療養上必要な指導を行い、その内容を文書で提供する
  • 算定は退院・退所後の初日の訪問看護の実施日に1回。訪問看護管理療養費を算定する月の前月に共同指導をした場合も算定できる
  • 1人の利用者につき、1つのステーションのみ算定できる
  • 別表第7の疾病等・別表第8の状態等の利用者は、複数日に指導した場合に限り2回まで算定でき、2回分とも初日の訪問日に算定する。複数のステーションや在宅療養担当医療機関の看護師等が指導した場合は、合わせて2回まで
  • 別表第8に当たる利用者は、さらに特別管理指導加算2,000円を算定できる
  • 共同指導を行った日は訪問日数に算入せず、指導の内容は訪問看護記録書に記録する

見落としやすいのが、2回算定の対象範囲の違いです。医科のB004・B005は別表第三の一の三、訪問看護の加算は基準告示第2の1(別表第7の疾病等と別表第8の状態等)が根拠のため、訪問看護側は2回算定できても、在宅医・入院先は1回までという組み合わせが起こりえます。

退院支援指導加算(6,000円・長時間8,400円)

  • 退院支援指導を要する者が保険医療機関から退院するとき、ステーションの看護師等(准看護師を除く)が、退院日に、その医療機関以外の場所で療養上必要な指導を行った場合の加算
  • 長時間の訪問を要する者への指導は、1回の指導が90分を超えた場合、または複数回の合計が90分を超えた場合に8,400円
  • 算定は、退院日の翌日以降の初日の訪問看護の実施日。その前に利用者が死亡・再入院した場合は、死亡日・再入院日に算定する(この場合は加算のみの算定が認められている)
  • 前月の退院支援指導でも算定でき、退院時に訪問看護指示書の交付を受けていることが条件。1つのステーションのみで、入院先の看護師等が行う退院日の訪問指導とは併算定できる。内容は訪問看護記録書に記録する

「退院支援指導を要する者」に当たる具体的な状態は、基準告示(平成18年厚生労働省告示第103号)の第2の8に定められています。対象かどうかは、この条文で利用者ごとに確認してください。退院時点で指示書が出ていないと算定できないため、退院前カンファレンスの場で、主治医になる医師に指示書の交付時期を確認しておくのが実務上のポイントです(指示書の有効期間などは訪問看護指示書・特別訪問看護指示書の基本を参照)。また、訪問看護ターミナルケア療養費の「死亡日及び死亡日前14日以内に2回以上」の回数には、退院支援指導加算の算定に係る指導も含められます。

機能強化型の届出にも関わる

機能強化型訪問看護管理療養費3と、令和8年度に新設された4の届出要件には、直近3月に保険医療機関と共同して実施した退院時共同指導による退院時共同指導加算の算定実績が含まれています(3は共同した医療機関の範囲に条件があります)。疑義解釈(その2)の訪問看護療養費関係・問1では、4について、過去の疑義解釈の「地域の保険医療機関以外の保険医療機関」を「保険医療機関」と読み替えるとされています。算定漏れは届出の維持にも響きます。

在宅患者緊急時等カンファレンス料・加算(在宅療養中)

在宅療養中の患者の状態が急変したときや、診療方針を大きく変える必要が出たときに、関係職種が集まってカンファレンスを行い、共有した情報を踏まえて各職種が患者に療養上必要な指導を行った場合の評価です。要件は次のとおりです。

  • 医師の求めで開くこと:医科のC011は、訪問診療を行う医師自身の求めか、在宅療養を担う医療機関の医師の求め。看護側の加算は、在宅療養を担う医療機関の医師の求めが要件で、看護側だけの呼びかけでは要件を満たしません
  • 場所は原則として患家:患者や家族が患家以外を希望する場合はこの限りではありません
  • 2者でも可:主治医と訪問看護を担う看護師等の2者でも算定できます(医療機関の看護師の場合は、主治医とは異なる医療機関の看護師等に限る)。一方、複数の訪問看護ステーションだけで行ったカンファレンスでは、ステーションの加算は算定できません
  • カンファレンス後に、共有した情報を踏まえた療養上必要な指導を行うこと。ステーションの加算を算定するのは、准看護師を除く看護師等です

算定日のルールは職種ごとに違う

医師のC011は、カンファレンスを踏まえた指導を行った日に算定します。その指導について初診料・再診料・在宅患者訪問診療料(Ⅰ)(Ⅱ)は併せて算定できませんが、指導とは別に継続している訪問診療を同じ日に行った場合は、訪問診療料も算定できます。医療機関の看護師の加算は、指導日以降、最初に在宅患者訪問看護・指導料等を算定する日に合わせて算定します。ステーションの場合、カンファレンスのためだけに居宅を訪問し、結果を受けた指導以外に特段の指導をしなかったときは、その訪問で訪問看護基本療養費は算定できません。

文書で共有する「連携指導」とは別物

名前が似ている在宅患者連携指導料(C010、900点、月1回)は、会議ではなく文書等(電子メール・ファクシミリでも可)で月2回以上共有した診療情報を踏まえて指導した場合の評価です。単なる情報交換や訪問看護の指示だけでは算定できず、在宅時医学総合管理料・施設入居時等医学総合管理料などを算定している患者は対象外です。C011の告示には、同様の除外規定は確認できませんでした(在医総管の考え方は在医総管と施設総管の違いと算定の基本を参照)。ステーション側の在宅患者連携指導加算(3,000円、月1回)も同じ考え方で、主治医との間だけで情報を共有した場合は算定できません。

ビデオ通話(ICT)で参加するときの条件

ビデオ通話での参加は、退院時の共同指導と、在宅療養中の緊急時等カンファレンスとで条件が違います。

項目 ビデオ通話での参加 条件
退院時共同指導料1・2(注1の共同指導) 可 下記の共通条件
退院時共同指導料2の多機関共同指導加算 可 下記の共通条件
訪問看護の退院時共同指導加算 可 下記の共通条件
在宅患者緊急時等カンファレンス料・加算(医科・訪問看護) 可 1者以上が患家に赴いてカンファレンスを行うこと+共通条件
在宅患者連携指導料・加算 (会議ではない) 文書等(電子メール・ファクシミリ可)で月2回以上共有

共通条件は2つです。ビデオ通話の画面上で患者の個人情報を共有するときは患者の同意を得ていること、そして電子カルテなどの医療情報システムと共通のネットワーク上の端末で実施する場合は、厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に対応していることです。

通知の文言は、いずれも「ビデオ通話が可能な機器」を用いた参加です。音声だけの電話参加を認める記載は見当たらないため、映像つきでつなぐ前提で準備し、記録には誰がどの方法で参加したかを残してください。緊急時等カンファレンスでは、患家に実際に行ったのは誰かも記録しておくと、要件を後から説明できます。なお、退院支援指導加算にはビデオ通話に関する規定が留意事項通知にありません。

令和8年度の疑義解釈資料(その1からその13まで)をキーワードで確認した範囲では、ビデオ通話参加や、訪問看護の共同指導・緊急時等カンファレンスの算定要件を補足する問答は見当たりませんでした。まず留意事項通知の文言を基準にしてください。

記録・文書提供・明細書のチェックリスト

私が担当している現場では、カンファレンスの案内が直前に届き、終わってみると「在宅側から誰が、どの方法で参加したか」が記録に残っておらず、算定の根拠を説明しにくいことがありました。事前の段取りと事後の記録を型にしておくのが近道です。

退院前カンファレンスの段取り(手順)

  1. 案内を受けたら、日時・場所・参加方法(来院かビデオ通話か)と、入院先から参加する職種を確認する
  2. 在宅側の参加者を決める(医師か、医師の指示を受けた看護師等か)。ステーションが参加する場合は、在宅医療機関の医師の指示関係も確認する
  3. 患者の同意を確認する。ビデオ画面で個人情報を共有する場合は、その同意も含める
  4. 当日は、指導内容の要点と、参加者の氏名・職種・所属・参加方法を記録する
  5. 患者・家族に提供した文書の写しを保存する(在支診で1,500点を算定する場合は24時間体制の文書も)
  6. 退院先と退院日を確認してから請求する。ステーションは退院後の初回訪問時に算定する

算定前のチェックリスト

  • □ 退院後は在宅療養か(転院、介護老人保健施設・介護老人福祉施設への入所、死亡退院ではないか)
  • □ 在宅医療機関の医師、または医師の指示を受けた職員が参加しているか(B004)
  • □ 2回目の算定は、医科なら別表第三の一の三、訪問看護なら別表第7・第8に当たるか。医科は2回のうち1回が医師・看護師等同士の共同か、訪問看護は複数日の指導か
  • □ 患者・家族に指導内容の文書を提供し、要点の記載または写しの添付をしたか(在支診の1,500点では24時間連絡体制等の文書も)
  • □ 特別管理指導加算は別表第八(令和8年度追加の在宅難治性皮膚疾患処置指導管理を含む)に当たるか
  • □ 他の訪問看護ステーションが退院時共同指導加算・退院支援指導加算を算定していないか
  • □ 共同指導の日を訪問看護の訪問日数に入れていないか
  • □ 緊急時等カンファレンスは医師の求めによるものか。参加者の氏名、カンファレンスの要点、指導の要点、実施日を診療録・看護記録・訪問看護記録書に記載したか
  • □ 明細書に、C011と医療機関の看護師の加算ではカンファレンス実施日と指導日を、B005と退院時リハビリテーション指導料・退院時薬剤情報管理指導料を同日に算定する場合は共同指導を行った者の職種と年月日を記載したか

明細書の記載漏れは返戻の原因になります。点検の進め方は在宅医療レセプトの返戻・査定を減らす点検ポイントで扱っています。

よくある質問

Q. 退院前カンファレンスに訪問看護ステーションだけが参加しました。在宅医療機関はB004を算定できますか。

A. 算定できません。B004は、在宅療養担当医療機関の医師、または医師の指示を受けた看護師等・薬剤師・管理栄養士・リハビリ職・社会福祉士が共同指導に参加することが要件です。ステーションは要件を満たせば退院時共同指導加算を、入院先の病院は、ステーションの職員が在宅医療機関の医師の指示を受けていればB005を算定できます。

Q. 緊急時等カンファレンスに、医師がビデオ通話、看護師が患家で参加しました。算定できますか。

A. 留意事項通知では、1者以上が患家に赴いてカンファレンスを行う場合、その他の関係者はビデオ通話が可能な機器で参加できるとされています。このケースは看護師が患家にいるため、医師はビデオ通話で参加できます。ただし、医師の求めによること、共有した情報を踏まえた指導を行うこと、画面共有時の患者の同意などの要件は別に満たす必要があります。

Q. 在宅時医学総合管理料を算定している患者でも、在宅患者緊急時等カンファレンス料は算定できますか。

A. 確認できた範囲では、C011の告示に在宅時医学総合管理料の算定患者を除く規定はなく、在宅時医学総合管理料に包括される診療の一覧(特掲診療料の施設基準等)にもC011は見当たりませんでした。ほかの算定制限との関係は個別に確認してください。一方、在宅患者連携指導料(C010)は、在宅時医学総合管理料などの算定患者には算定できないと明記されています。名前が似ているので取り違えに注意してください。

まとめ

多職種カンファレンスの算定は、「同じ場に参加した各機関が、それぞれの点数表の項目を算定する」仕組みです。退院前は、入院先がB005(400点と加算)、在宅医療機関がB004(在支診1,500点・それ以外900点)、訪問看護ステーションが退院時共同指導加算(8,000円)を算定し、退院日の指導は退院支援指導加算で評価されます。在宅療養中の急変や方針変更では、医師の求めで患家を中心に開くカンファレンスが、C011(200点)や、医療機関の看護師の加算(200点)、ステーションの加算(2,000円)の対象です。

ビデオ通話は、退院時の共同指導では共通条件(同意・安全管理ガイドライン)を満たせば使え、緊急時等カンファレンスでは「1者以上が患家に赴く」ことが加わります。参加者・参加方法・文書・退院先の4点を記録に残すことが、どの職種にとっても算定の土台になります。

参考資料

本記事は2026年10月時点で公表されている資料をもとに作成しています。算定の可否は個別の状況で異なるため、最終的には告示・通知・疑義解釈や、管轄の地方厚生局・保険者にご確認ください。